世界的メイクアップアーティスト、リンダ・カンテロの信条とは?

ジョルジオ アルマーニ ビューティのインターナショナルメイクアップアーティストであり、世界的なトップアーティストでもあるリンダ・カンテロが来日。彼女とのブレックファーストミーティングに参加してきました。

 

リンダ・カンテロは、90年代後半にカネボウのテスティモのCMで、女優の小雪と競演。そのCMでは、アイメイクを“指塗り”で、しかも濃密なネオン発色で仕上げるという、当時としてはセンセーショナルなテクニックとメイクアップでインパクトを与えたことから、覚えている人もいるかもしれません。

 

彼女は当時からVOGUEの表紙をはじめ、多くのファッション誌のカバーを担当し、2000年には“The Legendary Linda(伝説のリンダ)”という特集がアメリカンVOGUEで組まれるほどにカリスマ的存在に。さらに、トム・フォード時代のグッチのコレクションでは、スモーキーアイやニューヌードなど、数々の新しいスタイルを創出。現在はジョルジオアルマーニで数多くのクリエーションを手掛けています。

 

前置きが長くなりましたが、そんな彼女とのミーティングで、どうしても質問したかったことがありました。それは、「メイクアップ業界で世界的なフロントランナーとして活躍し続けるうえで、心掛けていたのはどんなことか?」という質問。

 

つい先日、ヘアスタイリストのカリスマである、故・須賀勇介さんに師事していた、ヘアメイクアップアーティストの水島裕作さんと話をしていた時、須賀さんは「常に一流の環境に身を置くこと」を心掛けていたということを知り、リンダさんはどんなことを意識していたかに非常に興味を持っていました。

 

ただ、超多忙なリンダさん。当日は質問の答えを聞く間もなく、ミーティングはタイムアップとなってしまいましたが、なんと! 後日、この質問にメールで答えてくださり(しかも、とても丁寧に!)。しかも、それが非常に胸熱なメッセージでしたので、ぜひここにご紹介したいと思います。

 

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Q.質問

リンダさんがメイクアップアーティストとして、この業界で活動するにあたり、心掛けていたこと、信条を教えてください。

 

Please tell us what you were aiming for, and your beliefs when playing a significant role as make-up artist.

 

A.

20代半ば、私はファッションシューティングの中心であったNYへ移ろうと友人と話し合って決めました。その時まで、私はイギリスのいくつかのそれほど有名ではない雑誌の仕事をしたことはありましたが、ブリティッシュVOGUEのような有名な雑誌はまだ手掛けたことがありませんでした。

 

その後、NYに到着してから、以前会ったことがあるエージェントに電話をして、彼に「次の月曜日に、これからの仕事を打ち合わせをしたい」と伝えました。すると、彼は私に言いました。「その必要はないよ。すでにあなたにはビューティページの仕事が入ってる。アメリカンVOGUEだよ。フォトグラファーはアーヴィング・ペン、ビューティエディターはアンドレア・ロビンソンだよ」と。

私はもう信じられない気持ちで。 すぐにショッピングに出掛けて、所持金のすべてで新しい化粧品に費やしました(笑)

 

そのビューティページでは、私は依頼されたとおり、とてもナチュラルなメイクアップを施しました。すると、アーヴィング・ペンがモデルの顔に泥を投げつけたのです!

 

つまり、彼らはメイクアップが泥だらけになっても気にしない、フレッシュで若いメイクアップアーティストを探していたのです。エディターのアンドレアはとても申し訳なさそうにしていましたが、私はアメリカンVOGUEとアーヴィング・ペンのために働けてとてもハッピーでしたし、彼女は私や、私の友人のヘアスタイリストであるサム・マックナイト(世界的に有名なヘアスタイリスト)がとても清々しい気持ちでいたことに気づいていたと思います。

 

その後、アンドレアは私たちを“採用”してくれました。それからは、VOGUEと多くの仕事をはじめることになりました。私のキャリアを誰かのおかげとするならば、それはビューティエディターのアンドレア・ロビンソンですね。

 

これらの出来事からの私が学んだことは、私たちは常に謙虚な姿勢でいること、そして誰に対しても親切であることです。だって、ハプニングに見える出来事でさえ、どう転じるのか誰にもわからないのですから。

 

 

原文:

When I was in my mid 20s I decided with my friends to move to NYC as at the time it was the center of the fashion photography universe.

 

Up until that time I had just done a few British editorials for minor magazines but had not yet worked for British Vogue.

 

I arrived in NYC and called my agent, who I had met before on another trip, and told him I wanted to fix up a rendez-vous to sort out my work visa on the following Monday. He then told me: “no, you have a beauty story, American Vogue, Irving Penn, and editor Andrea Robinson”.  Can you imagine? I went out and spent all my money on new makeup .

 

At the job, I did a very natural makeup as asked and then Mr Penn threw mud all over the models face !

 

Of course, they were just trying out a new young makeup artist who would not mind their makeup was destroyed by thick mud. The editor was very apologetic but I was just so happy to work for American Vogue and Irving Penn that I guess she found my attitude (and my friend Sam Mcknight, the hairdresser), very refreshing.

 

So after that she “adopted” us , and we started to do lots of things for Vogue. If I owe my career to anyone, it’s to Andrea Robinson.

 

I think the lesson from this is always stay humble and be kind to everyone as you never know how things can turn out.

 

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最後の答えにあった「Stay humble and be kind to everyone~謙虚であること、誰に対してもやさしくあること」とは、仕事をしていく上では基本のことかもしれません。でも、彼女は“メイクアップ(そしてヘアも)を泥だらけにされた”ことから、この教訓を学んでいます。

 

アメリカン・VOGUEの初仕事、そして一流のフォトグラファーとエディターに囲まれたなかで、しかもメイク製品も新調して挑んだ撮影で、こんな仕打ちを受けたら、どう考えても凹むを通り越して、ショックのあまり呆然としてしまうかもしれません…

 

そんな強烈な経験(人によってはトラウマになるでしょう…)から学びを得られるとは、も

はや感服するしかありません…。

 

こんな境遇をいきいきとした闊達さで乗り切り、糧にしてしまうリンダさん。メンタリティの強さ、たくましさはもちろんのこと、これらのハプニングを受けとめるだけの度量のあること。そんな“許容力”とハートがあるからこそ、彼女はフロントランナーとして業界で活躍しつづけられるのでしょう。

 

今年の秋は、肌も唇も“マット質感”がトレンドに!

ツヤ肌やツヤ唇のトレンドは定着していますが、去年から新たな潮流として台頭してきたのが、“マット質感”です。

以前はマット質感と聞くと“厚塗り感”などと、マイナスなイメージがありましたが、質感テクノロジーが進化したことで、ふんわりマット、透明感マットなど、弱点をカバーして、イマドキな質感に仕上げたアイテムが増加。

さらに欧米のインスタグラマーの間ではマット質感が人気なこともあり、日本にもそのトレンドが到来しています。

なかでも顕著なのがリップアイテム! イヴサンローランからは新しいリップシリーズとして登場したタトワージュ クチュールは、その代表格。唇をマットカラーで染め上げたような“ベアスキン マット”質感は、濃密発色と軽やかさを両立させた新感覚。

まるでタトゥーインクのように密着した発色で、鮮やかな唇に仕上がります。これからのイベントシーズンにも活躍してくれそうな新作です。

 

タトワージュ クチュール 全18色 ¥4,300/イヴ・サンローラン・ボーテ(10月6日発売)

 

ボビイ ブラウンからは、するするとなめらかなテクスチャーで、透けるようなマット質感に仕上がる新作、クラッシュドリップカラーが誕生。

発色がとてもソフトで、ナチュラルな印象に仕上がるので、マットリップ初心者にもおすすめ。唇の中央部にのせて、ステイン風味に仕上げるのもおしゃれです。

クラッシュドリップカラー 全20色 ¥3,600/ボビイ ブラウン(9月29日発売)

 

これまで“つや肌”をつくる印象が強かったクッションファンデーションでもマット~セミマットのトレンドが到来しています。

仕上がりの美しさとエイジングケアを追求しているのが、ランコム アプソリュのクッション。クリーミーなフォーミュラで頼もしいカバー力を実現しつつ、美容成分ではローズオイルや24Kゴールデンパール、アデノシン、ダイズエキスなど美容液クラスの有用成分を配合。

さらに、別売りのブラシで肌を磨き上げると、より肌と一体化して、文字通り“疑似美肌”をつくることができます。大人肌にぴったりなクッションです。

アプソリュ タン クッションコンパクト SPF50+・PA+++ ¥11,000/ランコム(9月29日発売)

 

最後に紹介するのはマットタイプのコンシーラーです。今年の3月に発売されて以来、大ヒットしているのがNARSの新作コンシーラー。

NARS ソフトマットコンプリートコンシーラー 全8色 各¥3,400/NARS JAPAN

 

オイルフリーのクリームタイプで、色素がぎっしり濃密に配合されており、シミはもちろん、ホクロもカバーできてしまうほどの修正力を発揮。それなのに柔軟性があって軽いという仕上がりで使い勝手もバツグン。

カバー後は毛穴落ちやよれもないので、機能性にも優れている一品です。

 

 

 

これはマストバイ! 王道ブランドの秋香水

この秋は絶大な人気を誇るブランドから、新作香水が続々と登場します。

その筆頭が、シャネルから誕生した「ガブリエル シャネル」です。ガブリエルとは、シャネルの本名であるガブリエル・ボヌール・シャネルが由来。一般的に知られているココ・シャネルのココとは、ごく限られた親しい友人たちが呼ぶニックネームです。

 

彼女の本名が名付けられたことからわかるように、この新作は“自分自身を素直に表現することを決意した女性”を後押ししてくれるような香り。

 

自由な自分らしさ、究極の女性らしさを語るために主役となる4種の花々をピックアップ。オレンジフラワー、ジャスミン、イランイランに加えて、甘美な香りの仏・グラース産チュベローズを添えることで、明るく輝くようなフローラルに仕上げています。

そのイメージは、時代を自然体でいきいきと生きる、フレッシュな女性像。今後、シャネルを代表する香りになること、間違いない新作です。

ガブリエル シャネル オードゥ パルファム
50ml ¥13,000 100ml ¥18,500/シャネル(9月1日発売)©CHANEL

 

 

続いて、プレミア・ジュエラー、ティファニーから“新しい定番香水”として製作されたのが、その名もずばり、「ティファニー オードパルファム」です。

香りのメインはアイリスフラワー。アイリスの花は、ティファニーのアーカイブに残るジュエリーのスケッチにも描かれていたり、1900年のパリ万博でグランプリを受賞したジュエリーのモチーフがアイリスだったりと、ティファニーにとっては特別感のある花。

 

そんなアイリスフラワーを基調に、トップノートには弾けるようなグリーンマンダリンを、ラストノートには大地の香りであるパチョリとムスク採用。トップからラストまで、ティファニーらしい清潔感あるクリーンな甘さが続きます。

その香りを生み出した調香師は、プラダのキャンディシリーズや、ミュウミュウなどで、女心をわしづかみにしたダニエラ・アンドリエ。まさしくマストバイな新作といえます。

ティファニー オードパルファム 50ml ¥12,000
/ブルーベル・ジャパン(10月18日発売)

 

最後にご紹介するのは、ゲランの人気フレグランス、ラ プティットローブ ノワールから、ミレニアル世代を意識して誕生した新作「ブラック パーフェクト」です。

 

2012年9月に発売されたラ プティットローブ ノワールは、ブラックチェーリー、パチョリ、ローズを大胆に採用したセンセーショナルな香りで世界的にヒットしましたが、新作はこれまでのピンクやブルーのドレスとは大きく異なり、ライダーズジェケットを着こなすようなロックテイストな女性が主役!

 

香調はみずみずしいローズがふんだんに使われているものの、ベースにはブラックティーやブラックレザーノート、ブラックムスクなど、深みのある香りが感じられ、可愛いだけではなく、シックな女性像を表現しています。

 

ボトルも可愛いデザインから一変、グロッシーなブラックに。甘みも深みもあるクセになる香りで、こちらも世界的にヒットしそうな一作です。

ラ  プティットローブノワール ブラック パーフェクト
50ml ¥11,400/ゲラン

 

 

コントゥアリングよりも簡単! 旬のストロビングメイク

ベースメイクのトレンドに、“コントゥアリング(輪郭をはっきりつくる)メイク”がありますが、「毎日のメイクでコントゥアリングするのは、ちょっと面倒…」という人も多いはず。

そんな人におすすめしたいアイテムが、明暗の“明”の部分だけを際立たせたストロビングメイクです。

ストロビングのストロボとは、撮影で使われる照明機材で、被写体を明るくする効果があります。市販されているストロボクリームやストロビングクリームは、この照明機材から着想したメイクアップ。

コントゥアリングのハイライトよりも、さらにパールなどの発光感が強いので、ポイント使いするだけで、瞬時に立体感が出せます。

 

定番的な製品といえるのはM・A・Cが発売しているストロボクリーム

全5色となるカラーバリエーションで、肌色やメイクアップにあわせて、さまざまなスポットライト感を演出。M・A・Cのシニアアーティストである池田ハリス留美子さんは、プレス向けのセミナーでこのストロボクリームをデコルテや腕、脚の骨にそってブラシ塗りすることを提案。

すると、光沢とメリハリのあるボディにも見せられるというテクニックを披露していました。顔にもボディにも輝きを手軽に与えられるので、使い勝手のいい製品です。

ストロボクリーム 全5色 各49g ¥4,500/M・A・C

 

続いて、化粧下地として特化したストロボ効果を生み出すのが、アルビオンの新作、ストロビング クリエイターです。

こちらはシルバー、パープル、ブルーの3種の板状粉体と、血色感を補う赤のカラーフィルターで、色調補正しながらストロボ効果を出せるのが特長。

「全顔に塗ったら、光りすぎるのでは?」と思うかもしれませんが、その点はアルビオンだけに上品な光沢を放つように整えられています。あらゆるタイプのファンデーションに対応しているので、セミマットのパウダリーを使いつつも光沢は欲しい、といった時にも有効です。

ストロビング クリエイター SPF26・PA++ 30g ¥3,000
/アルビオン(8月18日発売)

 

メイベリン ニューヨークからはスティックタイプのストロビングメイクが登場。

Tゾーンや頬骨など、輝きを与えたい部位に塗るだけで、“グロウ感”ともいうべき強くなめらかな光を集めることができます。意外にもさらりとした仕上がりなので、セミマットな肌との相性もクリア。

携帯にも便利なので、仕事帰りに、夏の夜イベントで顔やデコルテに立体感をだしたいシーンでも重宝するはず!

マスターストロビング スティック 全2色 各¥1,000/メイベリン ニューヨーク