ありがとう、マイケル・ジャクソン。

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6月25日に急逝したマイケル・ジャクソン。彼の楽曲の魅力は、軽やかなポップス調と共に伝えられる、硬派で社会的なメッセージでした。そのメッセージの多くは、誰かに向けられて書かれただけではなく、彼自身を解放するためにも生み出されていました。

たとえば、Black or WhiteYou Are Not Alone
Black or Whiteは、人種や肌色の違いなど関係ないじゃない? と軽やかな歌い出しから始まりますが、突然激しく響くギターサウンドと共に「僕を取り巻くいろんな悪評にうんざりするよ!」と、歌い叫びながら内面のストレスを吐露。差別や報道に対して、なるべく冷静に対処しようとする表の顔と、内側に抱えているストレスとの葛藤が表現されていました。

また、ミュージックビデオでは、モーフィングというデジタル技術を用いて、人の顔が徐々に変化していく様子を演出。最新の技術をエンターテイメントとして取り入れながら、人種差別に対するメッセージが込められていた傑作でした。

You Are Not Aloneでは、歌詞そのものは別れた恋人(もしくは大切な人)に向けた切ないラブソングですが、マイケルのピュアでストレートな歌声により、曲調に清涼感が加わったことで、聴いている人の気持ちが軽くなるような、未来の明るさを感じさせるバラードに仕上がっています。

差別や矛盾に苦しみながら、そのエネルギーを楽曲に昇華させていったマイケル・ジャクソン。

さまざまな感情が込められている名曲の数々は、彼の透きとおる声にのせられて、これからも人々の心のなかに、まっすぐと届いていくでしょう。

ありがとう、マイケル。肉体から離れたいま、きっと平穏な気持ちを取り戻していると思います。

私たちに勇気と変化を与えてくれたことに感謝します。